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無趣味な人がなんでも良いから本を読むことのメリット

無趣味な人にとって読書といえば、どちらかというと煙たいイメージがあるのではないか。

他人の妄想に、見開きびっしり何ページ分もついていけないよ

私は小説についてそう思っていた。

実用書の類も、どこか胡散臭く感じて読書から遠ざかっていた。

しかし、退職して時間ができたのでなんとなく読書を再開してみると、無趣味な人にこそ読書が必要ではないかという気がしてきた。

やりたいことが見つからない人はとりあえず本を読みなさいと、岡本太郎も自著『自分の中に毒を持て』で述べていた。ほら、こういう豆知識も偶然、読書で拾うことができたのだ。

むかつくとか言わないでもう少しお付き合いくださいお願いします。

無趣味な人が読書をするメリットと、おすすめの読み方について紹介していく。

 

ここでいう読書とは、小説でも実用書でも、とにかく自分の心がときめくワード題材が散りばめられた書物を読むことを指す。

流行ってるものにときめくのなら流行ってる本でも問題ないのだが、有名だからという理由で合わない本を頑張って読み続けるのはしんどいだけなのでやめて欲しい。

私の場合は、賢い大学卒の人が勧める「世界の名作文学的な本」は理解が追いつかず、つまらなくて読書から遠ざかる原因になってしまった。

無趣味な人が読書をするメリット

趣味が見つかる

読書をすると、自分の引き出しにはなかった新鮮な情報が簡単に手に入る。

無趣味な状態では掴みづらかった自分自身の興味や好きなことが、少しずつ拾えるようになっていく。

ネットで検索するだけでは自分の狙った情報しか手に入らないが、1冊の本はネットの1ページよりボリュームがあり、関連する派生的な情報に出会える確率が高い。

(余談だが同様の機能は、Twitterにも備わっている。タイムラインを追うことにより、「情報の偏食化」を防ぐことができるそうだ。※参考:神田敏晶『Twitter革命』)

趣味を探すときの読書のメリットは、単純な情報量の話だけではない。

情報の質も、ネットよりマシなはずなのだ。

ネットでは、極端な話ウソかもしれない思いつきでも発信できる。

それに比べて、1冊の本を出版するためにかかる経費、関わった人の量を考えてみて欲しい。

下手な情報を出したら著者や出版社の信用に関わるため、本気で推敲しているはずだ。

本が絶対だとは言わないが、嘘の情報に惑わされず良質な情報をつかめる確率は、ネットより高いだろう。

知識が身につく

一般論だが、本はコスパがいい。少ないお金でたくさんの知識が身につく。

投資効率がとても良いのだ。

あるブロガーが、この話をしていて深く納得した。

ただでさえ無趣味なのに、自己投資なんて興味ない」と思う人もいるかもしれない。

自己投資を、学校でのつまらない授業のイメージと重ね合わせていないだろうか。

私はずっとそうで、損していたと思う。教室で与えられる課題に真面目に取り組んでいる同級生が、ロボットのように見えていた。

そうではなくて、自分の好きなことのカケラを種にして、好奇心に栄養をやる意味での自己投資と考えてみてはどうだろう。

日本の教育では諸外国と比べてこれが苦手なようだが、とにかく自分の好きなこと、個性のために時間とお金を使うのだ。

役立つ資格の勉強や英語なんか、苦手ならやらなくていい。

カフェの開き方とか、廃墟の写真集とか、すぐには役に立たなそうなものでも楽しさを感じられるなら十分だ。好きなら漫画だっていい。

「こんなのあるの?!」と驚くようなマニアックな趣向を満たす本が、思ったよりたくさん出版されている。

部屋の掃除や料理なんかも、改めて専門書を読んでみると面白い。

自分の好きなことについて知識がついたら、自然と趣味や、興味が持てることも見つかるはずだ。

自己投資とお金の使い方については、以下の記事が勉強になった。

おすすめの読み方

とにかく図書館に行く

図書館に行ってみてほしい。

本屋でもいいけど、有料だと「少し気になる」程度じゃ購入できなくて、せっかく芽生えた関心が無駄になってしまう恐れがある。

私の経験則だが、無趣味な人は自尊心が低く、自分のためにお金を使いまくるのはいささか気が引けるのではないだろうか。

図書館なら無料で借りることができるため、「これはどうなんだろう?」という「好き」未満の本も面白半分で手に取ることができる

私はいつもそれで、10冊くらい借りまくって床に積んでいる。

自分で興味を持って借りた本だから、課題図書と違って、何を読んでも楽しい。

順番にこだわらない

買った本、借りた本だから必ず読まなければいけないわけではない。

途中で飽きてしまったら、読むのをやめればいい。もっと楽しめる本を読む方がいい。

さらに、本文は面白そうだけど前書きが退屈だったら?

前書きなんか飛ばしてしまっていい。

本全体を読んで、筆者の主義主張に関心が出たら、そのとき初めて読みにいけばいいのだ。

何より大切なのは、自分が楽しむことだ。

本を主役にしてやる必要はない。自分のために、気ままに使わせてもらえばいい。

読みたい本がなかったら・・

もし、どうしても読みたい本をみつけるのが難しければ、安直だがナントカ賞を受賞した小説を読んでみてほしい。

権威ある人たちが何人も集まって選んだ本だから、さすがにインパクトのある話が多い。

私は芥川賞と直木賞だったら読みやすいのは直木賞だけど、好きなのは芥川賞だ。

このように個人の好みもあるため、親しみやすい本屋大賞とか、もっとマイナーな賞でも、あなたに合うものを探ってみて欲しい。

最新のものでなく数年前の作品でも、タイトルやあらすじを見てもっとも面白そうなものを選ぶのがオススメだ。

ミステリーやファンタジーの尖った話が好きなら、『化物語』でおなじみの西尾維新を輩出したメフィスト賞もいいだろう。

芥川賞 直木賞・芥川賞受賞作一覧
直木賞
本屋大賞 これまでの本屋大賞 | 本屋大賞
メフィスト賞 メフィスト賞 – Wikipedia

おわりに

私がより良い読書体験を得られるようになったのは、「英語の本を読まなければ」というような強迫観念を捨て、自分の自由な好奇心に任せて本を選ぶようにしてからだ。

そうしてからは、読むのが苦痛でなくなっただけでなく、無趣味な状態から読む量に比例して自分の興味が育っていくのを感じている。

最近趣味となったブログ運営やイラスト、デザインの研究においても読書に大いに助けられている。

趣味が少ないのなら少ないほど、自分の「好き」を育てるために、本のなかから栄養分を探してみて欲しいのだ。

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