東京に飽きたと言う前に・・王子・飛鳥山公園の「紙の博物館」で遊ぼう!

風情があって楽しい町は、全て訪れたくなる。
そんな町のひとつ、東京都北区・王子での遊び方を紹介する。
当初の予定では複数のスポットをまとめて書くはずだったが、あまりにも楽しかったのでここでは一つの博物館をピックアップしたい。飛鳥山公園の、「紙の博物館」だ。
スタッフさんの「紙」への想いがハンパない
ぼーっと展示をみていると、「解説しましょうか?」とスタッフのおじさん。
気軽にお願いしてみたら、館内全体を案内してくださった。
実はここに常駐しているスタッフさんは、全員がもともと製紙会社で勤務していたボランティアなのだそう。
紙ができるまで、紙の種類、紙の歴史・・。
最初は「ちょっとだけ説明してくれたら十分ですぞ」と思っていたが、終わってみると解説のおかげで100倍楽しめたと思う。
スタッフさんの丁寧な解説と見解、こちらへの問いかけ・・人との対話の中からしか生まれてこない気づきが得られた。
※解説が必要な場合は通常、受付に申し出ることになっている
※展示は触って楽しめるものが多いので、もし解説がつかなくても十分に楽しめるはずだ。
解説してもらって考えたこと:製紙業界はエコ!
例えば、紙をたくさん使うのは環境破壊につながりそうだが、日本ではよくリサイクルされている。そこから、本をたくさん消費することは悪いことではなさそうと考えることができた。
少なくとも、製紙業界がエコな産業であることは間違いない。きちんと植林し、二酸化炭素を吸収する効率も考えながら計画的に伐採しているためだ。工場では発電もできる。
10分の紙すき体験で、透かしの入ったはがきが作れる

すかし入りはがき
「〜体験」と聞くと、「うわ、むずかしそう」と思う私のような人はいるだろうか?
しかし、安心してほしい。紙の博物館の「紙すき教室」は、ものの10分で終わる。
もちろん無料(入館料はかかる)で、当日の14:15までに参加表明すれば誰でも参加させてもらえる。
あっというまにできて、固まる前のやわらかな紙の繊維にも触ることができ、非常に楽しい体験だったため強くおすすめする。
紙すき教室の様子
大仰な装置というよりは、小学校の図工室においてある道具を使って作る感じだ。
腕に自信がなくても、ボランティアのおじさんたちがバッチリサポートしてくれる(一緒に紙を持っていてくれるので、子どもでも、ぼーっとしていてもできる)。
すかしは、スカイツリー、ねこ、うぐいすと桜、などなど、たくさんの柄から選ぶことができる。
(私はこけし一択だった。)
一人3つまで「かざり」も選ばせてもらえる。かざりは、色紙をファンシーな型で抜いた指先大のものと、もみじの葉(本物)がある。
サポート役のおじさんはどんなデザインに対しても、「紅葉にこけし、最高だねえ〜!」というような、気分のアガる言葉をかけてくれる。
ちなみに、某電車会社のものと思しき紙の博物館の広告では、もみじがひとつだけ使われていた。
さすが、デザイナーが加わると飾りの使い方も通である。
紙の博物館に行ってみて!
今回訪問して強く印象に残ったのは、解説や紙すき体験のスタッフさんの親しみやすさと、知識の深さだった。
興味を持たれた方は実際に足を運んで、ボランティアスタッフさんの魅力を体験していただきたい。